オーディオ機器希少トランシーバー付きサンヨーブルーインパルス

これは然程数が出ていないラジオで小生が好きな一台です。此方で扱うのは今回で10台目。
何故か今月は2台目ですが、割と希少なモデルでオークションでの人気も高いので今月は運が良かったのでしょう。
このモデルが発売される少し前にFMトランスミッターが流行り、このモデルはそのギミックを極限まで発展させて遠距離通信が出来るトランシーバー機能を持たせ、対になるトランシーバーも付属させたモデルでした。
しかし今手に入る個体は大半がトランシーバーの無いラジオ単体の物です。それもその筈、発売された時点ではサンヨーの思惑は外れて世はBCL全盛となり、本格トランシーバー機能に着目するユーザーは少なかった為です。折角ラジオでは最強(都内と富士山山頂の50kmの通話が出来た様です)のトランシーバー機能を実現しながら残念な気がします。
メーカーは先を読み常に最先端のユーザーニーズを掴んでいなければいけないと言うことを冷酷にサンヨーと言う会社に突きつけた事になりますが、それはこのモデルの出来自体とは関係はありません。
何となればこのモデルは小生の見立てでは3バンドラジオの3指に入る傑作の一台だと思う為です。
ソニーがスカイセンサー5500で大ヒットを放ってからラジオは縦型のデザインが流行りますが、このモデルのデザインはその中でもピカイチではないでしょうか。
更に音が非常に良い。ターゲットにしたであろうスカイセンサー5500と同じ12cmですが、此方の方が磁気回路が強力で音にもクセが有りません。ボディがしっかりしているのでソニーの様に大音量でビビリが出る事も無い。更に極め付けは使われている部品も良質である事。この為耐久性も高いようです。一方でトランシーバー機能とラジオの切替スイッチ部分の接触不良でラジオの機能が損なわれる事も多い。
尤もその為か割と弄り倒される前に手放すかお蔵入りするケースが多いので状態も自ずと良くなると言う事かとも思います。
この個体ですが、トランシーバー無しでしたが、他のジャンク品からの流用で
完全な状態に戻しました。バンド切替に多少のコツが要るのと、トランシーバーの電池蓋が緩めですが他には欠品部分は有りません。
全体に綺麗ですが電池室には腐食跡が有ります。電池使用は可能です。
外観は綺麗で美品と言って良いでしょう。電池付。