VEB Keramik Coswig　フラワーベース1970年代

VEB Keramik Coswig　フラワーベース1970年代

VEB Keramik Coswig（ケラミック　コスウィッグ）製フラワーベースです。
旧東ドイツ時代のコスウィッグ地方の陶器製造会社です。
コスウィッグ地方では陶器製造に適した良質な土が存在していた為、1600年代の古くからいくつもの陶房が存在していました。
コスウィッグ地方に存在していた多くの陶房は戦時下に伴い半国営化され一つの会社へと統合されていました。
戦後、コスウィッグ地方は東ドイツの社会主義体制となり、1972年には完全に国有化され、VEB Keramik Coswigが設立されています。
1990年のドイツ東西統一を経て1995年に閉鎖されるまで製品を製造していました。

このフラワーベースはVEB Keramik Coswigが設立されて間もない頃の70年代に作られています。
シンプルでミニマルなデザインの中にも天然石のような複数の色が重なり合う複雑な色味に拘りが感じられます。
当時同じ頃に西ドイツで作られていた華やかなアートポタリーとは対照的に、東ドイツのアートポタリーはどちらかと言えばモダニズムの基礎を築いたバウハウスの哲学の影響が大きかったように感じます。
そのような機能主義的な芸術の追求は、日本の引き算の美学にも通じる部分があるように思います。
シンプルだからこそより花の美しさを生かせるフラワーベースだと思います。

ブランド：：VEB Keramik Coswig（ケラミック　コスウィッグ）
製造年代： 1970年代
製造国：旧東ドイツ
高さ：18.5cm
開口部直径：5.5㎝
底直径：8.5㎝

VEB Keramik Coswig　フラワーベース1970年代